判断力は音もなく、しかし確実に消えていく
家飲みは安全です。
外で迷惑をかけることもないし、終電もない。
失敗しても、見ているのは未来の自分だけ。
だから油断します。
「今日は普通に飲むだけ」
そう思っていたはずなのに、
気づけば判断力が静かにフェードアウト。
今回は、
酔っている自覚はあるのに、止まれない時間帯に起こる
飲酒中あるあるをまとめました。
笑って読めるはずですが、
途中で一度、グラスを置きたくなるかもしれません。
① テレビもスマホも全部同時に見る
画面は見てないのに、理解した気になっている
テレビをつけます。
なんとなくスマホも触ります。
気づけば、
テレビではバラエティ。
スマホではSNS、動画、ニュースのどれか。
全部同時に流れている。
なのに、本人は思っています。
「今、情報収集してるな」
していません。
画面はほぼ見ていない。
視線は泳ぎ、焦点は合っていない。
入ってきているのは、音だけ。
テレビの笑い声。
スマホの音声。
自分がポテチを噛む音。
それらが混ざり合い、
脳内では意味不明な編集が始まります。
それでも翌日になると、
なぜかこう言います。
「昨日の番組、まあまあだったよね」
内容はゼロ。
感想だけ一丁前。
飲酒中の脳は、
理解を諦めた代わりに“見た気”を生成します。
② なぜか途中で立ち上がれなくなる
トイレ行きたいのに、動きたくない人類の進化
飲み始めの自分は、まだ人間です。
トイレにも行けるし、キッチンにも行ける。
でも、ある瞬間から変わります。
「トイレ行きたいな」
そう思ったまま、動かない。
我慢しているわけではない。
限界なわけでもない。
ただ、
今の姿勢が完成形すぎる。
ソファに深く沈み、
背もたれと一体化した瞬間、
人は「動かない選択」を取り始めます。
頭の中では、謎の会議が開催されます。
・まだ余裕
・次の区切りで行く
・今立つのはもったいない
もったいない理由は不明。
結局、
トイレまでの距離が
体感で5倍くらいに感じ始めます。
飲酒中、
人はソファと同化し、
家具としての完成度を高めていくのです。
③ つまみの味がどうでもよくなる瞬間
感想が急に雑になる理由
飲み始めのつまみは、丁寧に扱われます。
「これ美味しい」
「味付けちょうどいいね」
「これ当たりだわ」
コメントが具体的。
評価も誠実。
でも、途中から異変が起きます。
一口食べて、
出てくる言葉がこれ。
「うまい」
以上。
どこが?
何が?
説明はありません。
もう必要ないからです。
この頃には、
つまみは「味わうもの」ではなく、
酒を飲むために存在する装置になっています。
冷めていようが、
形が崩れていようが、
問題なし。
「うまい(雑)」は、
判断力が音を立てずに壊れていく合図です。
④ 飲み物の残量管理ができなくなる
「まだある」は、ほぼ勘
グラスを見る。
明らかに少ない。
でも、なぜか思う。
「まだあるな」
実際は、
ほぼ氷。
一口飲んで、
「あ、もうないわ」と気づく。
この時の驚き、
毎回新鮮です。
飲酒中の判断力は、
量を正確に測る能力を失い、気分だけで判断します。
そして自然に生まれる言葉。
「もう一杯だけ」
この「だけ」は、
だいたい守られません。
⑤ 時間の感覚が一気に雑になる
何もしてないのに、時間だけ消える
「まだ大丈夫だろ」
そう思って、時計を見ない。
でも、ふとスマホを見ると、
予想より1〜2時間進んでいる。
「え、もうこんな時間?」
特別なことはしていない。
ただ座って、飲んで、
よく分からない画面を見ていただけ。
それなのに、
時間だけが消えている。
飲酒中、
人は時間を管理しているつもりで、
完全に放置しています。
この瞬間、
「そろそろやめよう」という判断は、
だいたい無視されます。
まとめ|崩壊は静かで、優しい
テレビもスマホも同時に見て、
立ち上がれなくなり、
味の感想が雑になり、
量も時間も分からなくなる。
どれも派手ではありません。
でも、確実に判断力は削られています。
そして多くの人は、
この状態をこう呼びます。
「リラックスしてる」
言い換えれば、
判断力が休憩に入っている状態。
家飲みのリアルは、
だいたいこの辺りです。








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